「森のロック・トロル。あれは本物か?」
- バーソロミューは頷く。答えてくれそうだ
- 「ええ。客は歓迎ですが、話が通じない者は勘弁願いたい。いちいち怪物を追い払っていたら時間の無駄です。ただし文字が読める方のために安全な道を残しておきました。標識も設置したんですよ。ご覧になったはずです」
- 「ええ、そうです。それにはとても誇りを持っています、実は。つまりトロルが罠にかかって死ぬことはほとんどありません。もし抜け出せたとしても、彼らの生まれ持つずる賢さによって、他の罠は避けられるでしょう。しかし、あのロック・
- 「過去に一度だけ。今は近寄ってきません。来るときはどうしても矢に魔法を掛けてほしい時くらいですね。それでもかなり丁寧に頼んできますが」
- 「残念ながら、識字力と思考力は比例しないのです。ウェインがここに来る度、罠に気を付けろと言っていたのですが。可哀そうですが、自業自得。そうでしょう? 例え言うなら、机の上の強酸のフラスコを手に取って、飲むようなもの。それ
- 「人に指図されたからといって、それに従うとは限りません」バーソロミューは肩をすくめながら言った。「正直に言うと、この辺の盗賊と狩人は見分けがつかないんですがね」
- バーソロミューは肩をすくめる。「識字力こそ人類史上最大の偉業! 私の罠なんて暗愚に襲い掛かる脅威に比べれば可愛いものです。まあ、ここに絵描きがいたら看板に絵を描いてもらいたいところですが」
- 「ああ、ウェイン… 危険を承知で森に行くなど、何を考えているのやら。あなたがいなかったら私が助けに行ってましたよ… 少し後でね。彼が痛い目を見てから」
- 「教えてくれてありがとう」
- 「文字が読めても罠に掛かることはある。ウェインという名の商人とかな」
- 「盗賊の方はどうだ? 手出ししてくるか?」
- 「森のロック・トロル。あれは本物か?」
