「私はこの地の男爵だが、この橋を守るよう命じた覚えはない」
- 「そりゃあ、その… 男爵様… 色々です、色々! ちょっと前ですかね、向こう岸にヒドラが現れまして。おいそうだろ、お前ら?」戦士たちは頷いた。「デカくて牙が長い奴もいました! でね、閣下… そいつらが橋を渡る人々を襲ったら
- 「ほらよく見て、閣下! 生きてるでしょ! ほら見て… あそこです。あそこから俺たちを見張ってるんですよ!」
- 「えー、あの、俺たちは… 橋を守っているんです、男爵様! 怪物とかそういうのから。牡鹿の王の命令で」
- 盗賊は息を呑む。「えー… その… 命令は命令ですから! 俺たちは牡鹿の王の手下なんです。王に言われたんですよ。橋を守れって。だから守ってるんです!」
- 「俺たちだって食わないとやってけない。金がなかったら餓死しますよ」
- 「牡鹿の王? 奴はもう死んだ。何を言っている?」
- 「もういい」
- 「誰に言われて金を巻き上げてる?」
- 「具体的にどんな怪物だ?」
- 「私はこの地の男爵だが、この橋を守るよう命じた覚えはない」
