「聞いたことがないな。お前は誰だ?」
- 「聞いてないのか? 芸術には興味がないかもしれないな! 私はかの有名なマーティン船長、海賊船プレスティジャス号の指揮官だ! 我々は傑作の狩人、芸術の盗賊、蒐集家の賓客で、美の鑑定家だ。イロヴェティ王が宮殿で自ら私をもてな
- 「私はアスピス財団の主催するレガッタに参加し、立派な準優勝という成績を残した。それも競争相手の不正な策略に嵌まったせいで。ハリケーンの王ことケルダク・ボーンフィスト船長、自由船長連合の長にして枷の地の支配者が、敬意を表し
- 船長は自信たっぷりな動作でベルトにレイピアを戻す。「我々の船は世界のあらゆる港を訪れた。お前が驚くことも少しは知っている」
- 「そしてもちろんうちの一等航海士ウェラーを忘れちゃいけない。私の右腕だ。申し分なく忠実な男だ。それからここだけの話だが、素晴らしい芸術愛好家だ。その情熱を隠しているのは残念だよ。もちろん皆がそのことを知っているのに」マー
- 「これまでの旅のことを話してほしい」
- 「船員のことを話してほしい」
- 「話は後で聞いてやる」
- 「聞いたことがないな。お前は誰だ?」
