商人の手紙
「愛しのレクセンへ! たった今あなたの手紙を受け取って、急いで返事を書いています。ニューステットヴェンに到着した時に、返事が届いていてほしいから。あなたの長い長い旅のおかげで、私も道や集落に随分詳しくなりました。ケトリはおやすみのお話の代わりに、毎晩あなたの居場所を聞いてくるわ。私は地図を出して、説明するの。ここが私たちのいるガルト、こっちがストールンランドで、あれがブレヴォイ、そしてお父さんが今歩いてるのはこの道よ、ってね。それからおやすみを言って、床に就きます。 こっちは大丈夫。あなたが雇った作業員たちも、ようやく壁の塗装と屋根の修理を終わらせたわ。家のてっぺんには、あなたがニューメリアから持ち帰った風見鶏が取り付けてある。そこから周りを見ているのね… 水平線の先には何があるんでしょう? 帰路に就くご主人様かしら? 禿頭のロンが最近帰ってきたの。ミヴォンであなたと入れ違ったようね。大げさな冒険譚をたくさん聞かせてくれたわ、いつも通り。ストールンランド南部の森にホダグがいるって言ってた。目まいがしたわ… あなたがいつも通る森だもの! ううん、きっとロンの嘘よ、いつもそうなんだから。でもどうか、気をつけて。あの森に近づいたら、別の道を選んでね! 書きながら涙が止まらないわ。あなたがいないと、私はダメなの。唯一の楽しみは、ケトリを見ていること。彼の顔はあなたにそっくりよ。しかめっ面もそっくりなの! あなたはいつも贈り物を持ち帰ってくれる。ドレス、靴、それから前に約束した、このターコイズのブローチ。でもそんなのいらない! あなたが無事に戻ってきてくれさえすれば、それでいい。体に気をつけて! 早く帰ってきてね! あなたの愛する家族 オリカとケトリより」
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