「イレナ? なぜ変装している?」
- 「それじゃあ、良い一日を…」
- クレスルは笑顔で挨拶してきた。「やあ、見知らぬ人! 私はイレナ、スヴェトラナの妹だ。ここには最近来たばかりで…」
- 「それは…」元盗賊のイレナは肩をすくめ、下を向いた。「人生をやり直したいんだ。昔のことも、昔の名前も忘れたい」
- 「ここに長居はしない。スヴェトラナの手伝いをするだけ。借りがあるからな。それが終わったら行く。どこに行くかは決めてないけど」
- 「一味の残党は散り散りだ。今頃は次の牡鹿の王を自称する奴が、他の自称後継者に肝臓でも刺されてるんじゃないか…」
- 「牡鹿の王の一味の残党はどうなった?」
- 「落ち着いてきたようだな」
- 「もう行かないと。失礼する」
- 「イレナ? なぜ変装している?」
