「人間の君主は、その民とはまるで違っています。どこにでも目があり、腕は長く、記憶はずっと長かった。村が大きくなると、裏切った騎士の居場所の情報が、王にまで届いてしまいました。やがて、少人数ながら重武装の王の部下たちが、村
「人間の君主は、その民とはまるで違っています。どこにでも目があり、腕は長く、記憶はずっと長かった。村が大きくなると、裏切った騎士の居場所の情報が、王にまで届いてしまいました。やがて、少人数ながら重武装の王の部下たちが、村にやってきました。世捨て人の騎士をすぐに連れ去るつもりのようでした。村人たちは、人間もフェイも、彼を守るために戦う準備はできていました。しかし、騎士はその招かれざる客に、自主的に着いていきました。彼は言いました。“血が流れることは避けたい。もう年老いたし、故郷が恋しくなった。それに、愛する女王にもう一度会いたい”と… たとえ処刑されることになろうとも、です」
